【ロバート秋山】異才な天才お笑いクリエイター秋山を徹底調査
秋山竜次(あきやま りゅうじ、1978年8月15日生まれ)は、福岡県北九州市出身の日本のお笑いタレントです。お笑いトリオ「ロバート」のメンバーで、主にボケ(ボケ担当)を務めながらグループのコント作りも担うネタ作り担当です。芸人以外にも俳優や声優、ナレーターとして活動し、近年では自ら企画するYouTubeチャンネルでも活躍するなど、多方面で才能を発揮しています。また、「ロバート秋山」という芸名はトリオ名に由来し、一般には親しみを込めてそう呼ばれています。
本名は秋山竜次で、身長175cm・体重96kg、血液型B型。所属事務所は吉本興業で、1998年に東京NSC(吉本総合芸能学院)4期生として入所しました。福岡県で生まれ育った秋山は、自身の出身地である北九州市門司区を時折ネタに取り入れることもあります。人懐っこいキャラクターと独特の風貌で、お茶の間にも幅広く知られる存在です。
ロバート秋山の経歴と芸歴
秋山竜次は幼なじみの馬場裕之とともにお笑い芸人を志し、吉本興業の養成所NSC東京校へ入学しました。1998年、NSCで同期だった山本博を誘い、秋山・馬場・山本の3人でお笑いトリオ「ロバート」を結成します。当初は無名でしたが、トリオコントという当時珍しいスタイルで徐々に頭角を現しました。秋山はグループ内で大ボケ役を務め、奇想天外なアイデアを次々と生み出すクリエイター気質で、ロバートのコント台本も多く手がけています。
結成から数年後の2001年、フジテレビ系深夜番組『はねるのトびら』へのレギュラー出演を獲得したことが大きな転機となりました。ロバートはキングコングやドランクドラゴンなどと共に番組の主要メンバーとして活躍し、体を張ったコントやキャラクター芸で人気を博します。その勢いのまま、ロバートはお笑い賞レースでも実績を残しました。2008年にはコント日本一決定戦「キングオブコント」の初代大会で3位入賞、さらに2011年の第4回大会ではファイナルステージ両ネタともトップの得点を叩き出し、見事優勝を飾っています。この2011年大会では、1本目・2本目とも最高点をマークするという“完全優勝”を成し遂げ、ロバートの実力を全国に示しました。
以降、秋山自身もテレビやライブで引っ張りだこの人気芸人となり、俳優や番組MCとして起用される機会も増えました。芸歴20年以上を迎えた現在も、新たな笑いを追求し続ける姿勢は変わりません。ロバートの3人はプライベートでも仲が良く、結成から25年近くコンビ仲良くトリオを継続しています。秋山は「今のロバートの形が一番いい」と語っており、トリオへの強い愛着を持ちながら個人の活動にも挑戦し続けています。
代表的なネタやキャラクター
ロバート秋山の最大の持ち味は、何と言ってもキャラクターになりきる芸です。その変幻自在ぶりから“憑依芸人”とも呼ばれ、演じる役柄ごとにまるで別人に化けるような高い演技力を持っています。秋山が手掛ける代表的なキャラクター企画が『ロバート秋山のクリエイターズ・ファイル』です。このシリーズは2015年にスタートし、秋山が毎回架空の「クリエイター」(創作者)に扮してインタビューを受けるという斬新なコント企画で、現在までに100人以上ものキャラクターを生み出しています。ファッションデザイナーから子役スターまで幅広い分野の人物になりきり、細部まで作り込まれた設定とリアルな演技で「本当にいそう」と思わせる完成度の高さが評判です。例えば、トータル・ファッション・アドバイザーのYOKO FUCHIGAMI(フチガミ・ヨーコ)というキャラクターは、日本服飾協会理事長という肩書きを持つ59歳のカリスマデザイナーという設定で、「いちばんのおしゃれって裸だと思うの」などの名言を放つ強烈な人物として人気を集めました。他にも天才子役「上杉みち」や世界的ダンサー「永野栄治」など、多彩なキャラクターが登場し、どれも秋山本人だと忘れてしまうほどのなりきりぶりです。その凝ったキャラ作りと演技力は「ロバート秋山 キャラクター」としてお笑いファンに深く印象付けられています。
秋山のもう一つの代表的な芸が、「体モノマネ」と呼ばれるユニークなものまねです。これは自身の体格や顔立ちを活かして、瞬時に別人になりきる芸で、顔写真のマスクや特殊なTシャツを用いて有名人の体型を真似るというもの。俳優の梅宮辰夫さんになりきるネタは特に有名で、2013年には梅宮さん本人の目の前で“体モノマネ”を披露し話題となりました。ぽっちゃり体型の秋山が胸板を張り出し、梅宮さんそっくりの顔写真マスクを付けて現れる姿に梅宮さんも驚いたほどです。またイケメンゴリラで有名になったシャバーニを真似たネタなどもあり、その発想の独特さが評判を呼びました。この体モノマネはグッズ展開もされており、「体モノマネTシャツ」は発売後累計1万枚を超えるヒット商品となっています。実は秋山自身、この「体モノマネTシャツ」のアイデアで特許を取得しており、笑いのための工夫に余念がない姿勢もまた秋山らしさと言えるでしょう。
さらに秋山は若手時代から多数の一発ギャグやコントキャラクターを生み出してきました。『はねるのトびら』で誕生した老人キャラ「秋山森乃進」は、その飄々とした喋り口と存在感で視聴者の記憶に残る名キャラです。当時83歳の設定の森乃進になりきった秋山が「○○だと思うよぅ」と独特の口調で語るコントは大人気となり、YouTubeなどでも今なお懐かしむ声があります。こうした おもしろいキャラクターたちを自在に操る秋山のスタイルは、まさに唯一無二と言えるでしょう。常に新しい笑いを追求し、生み出された数々のネタやキャラクターは、「ロバート秋山 おもしろい!」と多くのファンを唸らせています。
メディアでの活動(YouTube・テレビ・映画・ラジオなど)
秋山竜次はテレビだけでなくネットやラジオなど様々なメディアで活躍しています。特に自ら企画・出演しているYouTubeチャンネル『ロバート秋山のクリエイターズ・ファイル』は大成功を収めており、登録者数は約98万人、総再生回数は2億回以上にも達します。このチャンネルでは前述のクリエイターズ・ファイルの映像版が公開されており、一つひとつの動画が数百万再生を記録するなど人気コンテンツとなっています。企画開始当初はフリーペーパーの連載記事として始まりましたが、YouTubeでも2015年から動画配信を同時展開したことで若い世代にも広く浸透しました。秋山のYouTubeでの活躍により、「芸人=テレビ中心」という枠を超えた新しい発信形態がお笑い界に定着したとも言われています。
テレビ番組でも秋山の露出は非常に増えており、近年は「テレビで見ない日がない」と言われるほどです。バラエティ番組ではロケ企画からトーク番組まで幅広く出演し、その場の空気に合わせて即興で笑いを生み出すセンスが光ります。フジテレビ『トリビアの泉』でのVTR出演や、日本テレビ『有吉の壁』でのキャラ芸披露など、多彩な番組で存在感を示しています。また2020年放送の特番『ドリームマッチ2020』では千鳥・ノブさんと即席コンビを組み、膨大なアイデアを出しまくる秋山にノブさんが圧倒される一幕もありました。このように共演者すら驚かせる柔軟な発想力で、テレビの笑いを常に新鮮なものにしています。
俳優としても映画やドラマに出演しており、演技力の高さを発揮しています。2008年には映画『デトロイト・メタル・シティ』にカメオ出演し、2017年にはテレビ東京系のドラマ『黒い十人の秋山』で1人10役に挑戦するなど話題を呼びました。声優としても劇場版アニメ『ブレイブ ストーリー』(2006年)でのキャラクター吹き替えや、アニメ映画『夜は短し歩けよ乙女』(2017年)での声の出演などをこなし、そのマルチな才能を示しています。さらに洋画アニメ『グリンチ』(2018年)日本語版では主役グリンチの吹替を担当するなど、コミカルな演技を活かして映像作品でも活躍しています。
ラジオや配信メディアでも秋山は独自の存在感を放っています。過去にはラジオ大阪で冠番組『ロバート秋山のお義母さんといっしょ!』を担当し、シュールなトークを展開しました。また最近ではBayFMで自身の発想ノートをテーマにした深夜ラジオ番組を持ち、「30分のやり逃げ番組」と称して好き放題にトークするスタイルが話題となりました。インタビューでも秋山は「自分の頭の中をそのまま出せる場所」とラジオについて語っており、テレビとは違う自由な笑い作りに意欲を見せています。加えて、2020年にはAmazonプライム・ビデオで趣味の市民プール巡りを題材にした旅番組『ニッポン遊泳紀行 ロバート秋山の市民プール万歳』を配信し、リラックスした雰囲気で視聴者を楽しませました。このように、メディアの枠を超えて多彩なプラットフォームで発信する秋山は、「令和の万能コメディアン」と称されるほど幅広い魅力を見せています。
影響力と業界内での評価
ロバート秋山は、その独創的な笑いのスタイルで同業の芸人たちからも一目置かれる存在です。ネタ・トーク・一発ギャグ・大喜利まで何でも器用にこなす天才肌であり、次々に新しい笑いを生み出す才能は業界内でも高く評価されています。秋山が演じるキャラクターの完成度の高さについては、「役柄ごとに完全に化ける」「設定が細かすぎて本当にいそうだ」といった賛辞がよく聞かれます。そのため“キャラ芸”においてはパイオニア的存在とも言われ、若手芸人が秋山のコントを研究して学ぶことも多いようです。
同じ芸人仲間からの信頼も厚く、共演者からは「秋山と組めばハズレがない」と言われるほどです。実際、千鳥のノブさんは秋山と即興コンビを組んだ際、秋山があまりにも次々とネタ案を出すので「この人は異常者(いい意味で)だ」と驚嘆したエピソードがあります。これは秋山の発想力と観察眼に対する最大級の賛辞と言えるでしょう。また、お笑い評論でも秋山の名前が挙がることが増えており、2024年には東洋経済オンラインにて「なぜ『天才』と呼ばれるのか」という特集記事が組まれました。そこでは超個性的なキャラクター芸が一時はマニアックとも見られていた秋山が、今や老若男女に支持される存在感を発揮していると分析されています。
視聴者からの支持も厚く、SNS上でも「ロバート秋山 おもしろい」という声が頻繁に飛び交っています。特にクリエイターズ・ファイルの動画が公開されると、その細部まで作り込まれたパロディに「細かすぎて笑える」「秋山は天才だ」など絶賛コメントが相次ぎます。秋山自身は「笑いのネタは日常の中に転がっている」と語っており、日々の人間観察で得た着想をネタに昇華させるスタイルです。そのストイックとも言える姿勢が独自の笑いを生み、結果としてお笑い業界全体にも新風を吹き込んでいると言えるでしょう。秋山の存在は、トリオ芸人としての枠を超えて、一人のクリエイター・表現者として後輩芸人やクリエイター志望の若者たちに大きな影響を与えています。
プライベートや秘話
舞台上では破天荒な秋山竜次ですが、プライベートでは家庭を大切にする一面も持っています。秋山は2008年4月に1歳年下の一般女性と結婚しており、現在は小学4年生になる長女と、2023年に生まれたばかりの次女(または次男)という2人の子どものお父さんです。実はこの結婚は当初周囲にも公表しておらず、翌年になってから極秘婚だったことが明らかになったというエピソードがあります。妻の「しょうこ」さんとは結婚前に7年間交際しており、秋山曰く「いい熟女になりそうだったから」と結婚を決めたそうです(秋山の独特な表現ですが、最大級の愛情表現でしょう)。家庭では二人の娘を溺愛しており、忙しい芸能活動の合間も家族との時間を大切にしています。
子育てに関しては、秋山ならではのユニークなエピソードが数多くあります。彼は趣味:市民プール巡りというほどプール好きで知られますが、コロナ禍でマスク登校が続いた時期、娘さんを笑顔で送り出すために「お菓子じいさん」なるキャラクターを考案しました。秋山がおじいさんに扮して腰を曲げ、「お菓子じいさんだよ~、ひとくちお菓子あげるよ~」と娘のマスクの中にお菓子を入れてあげるという朝の儀式で、娘さんも「お菓子じいさん来るから待ってあげないと」と玄関先で楽しみに待つようになったといいます。こんな風に子どもを喜ばせるためには労を惜しまないところは、まさにサービス精神旺盛な秋山らしいエピソードです。また、仕事で夜遅く帰宅しても「朝ごはん作ってから寝ればいいじゃん」と発想し、毎朝6時半には起きて娘の朝食を作っているとのこと。妻から「疲れてるんだから無理しなくていい」と心配されても、「作らないと寝づらい」という理由で欠かさず実践しているそうです。こうした家庭的で優しい一面はテレビではあまり語られませんが、身内や友人から「秋山は本当に面倒見が良い」「周りへの気遣いがすごい」と人柄を評価する声が多いです。
秋山本人は「プライベートでも常にネタを探してしまう」と語るほど根っからの芸人気質ですが、家族との時間では素の穏やかな表情を見せています。趣味もユニークで、前述のプール巡りのほか日焼けやアジアンマッサージ、温泉めぐりなどリラックス系のものが多いのも特徴です。特技の「扮装(変身)」や「作曲」は仕事にも活かされていますが、実は自宅で娘さんと即興ソングを作ってハモったりすることもあるそうで、家庭内でも笑いと音楽が絶えない様子がうかがえます。さらに秋山には3人の兄弟がいて、みんな家族思い。ある時、祖母をデイサービスに預けて家族旅行に行こうとした際には、秋山含む兄弟全員が「おばあちゃんを置いて行くなら自分たちも行かない」と母親に直訴したという心温まる秘話もあります。おばあさん想いの優しい孫の顔を持つところも、秋山の人柄を物語っています。
こうしたプライベートのエピソードから浮かび上がるのは、周囲への思いやりとサービス精神に満ちた秋山竜次の素顔です。常に家族や仲間、大好きなファンを楽しませようと奔走する姿は、舞台上の彼と根底で繋がっているのでしょう。お笑い芸人としての面白さは言うまでもなく、その人情味あふれる人柄が秋山の魅力をさらに引き立てています。実際、秋山の母親はテレビ番組で「竜次は本当に優しい子」と息子の人格を誇りに思うコメントを寄せています。笑いに対して真摯でありつつ、人に喜んでもらうことが心から好き——そんな秋山竜次だからこそ、多くの人に愛され、唯一無二の存在感を放っているのでしょう。
参考サイト
ノブいわく“異常者”。ロバート秋山竜次の転機と「大事な財産」 - QJWeb クイック・ジャパン ウェブ
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トータル・ファッション・アドバイザーYOKO FUCHIGAMI | ロバート秋山のクリエイターズ・ファイル 公式サイト
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