ナイチンゲールダンス特集:新星若手コンビの魅力を徹底紹介
コンビの基本情報
ナイチンゲールダンスは、ヤス(ツッコミ担当)と中野なかるてぃん(ボケ担当)からなる日本の若手お笑いコンビです。2017年にコンビ結成し、吉本興業東京本社に所属しています。2人は大学のお笑いサークルで出会い意気投合し、ヤスが中野に直接メッセージを送ってコンビ結成を持ちかけたというエピソードがあります。コンビ名「ナイチンゲールダンス」は結成時に中野が思いつきでわずか数秒で命名したもので、特に深い由来はないそうです。
メンバーの経歴もユニークです。ヤス(1993年生まれ、長崎県出身)は日本大学で落語研究会に所属し、学生お笑い界でカリスマ的存在でした。中野なかるてぃん(1994年生まれ、山梨県出身)は一橋大学出身で、江戸時代から続く医師の家系に生まれながらお笑いの道へ進んだ異色の経歴の持ち主です。学生時代には中野が「学生R-1グランプリ2014」で優勝し、コンビでも「大学生M-1グランプリ2015」で優勝するなど早くから頭角を現しました。その実力はプロ養成所でも発揮され、東京NSCでは首席で卒業する“エリート”コンビとして注目を集めました。
ネタの特徴・芸風
ナイチンゲールダンスのネタは主に漫才ですが、コント要素の強い「コント漫才」が持ち味です。ネタ作りはヤス・中野の両者で行い、ヤスが「絶対なかるてぃんが○○した方がいいよ」と奇抜なシチュエーションを提案し、中野がそれをシミュレーションして演じるというスタイルが多く見られます。つまりツッコミのヤスがまずボケのような風変わりな設定を振り、中野がその世界観に飛び込んでボケを展開する形で笑いを生み出しているのです。二人ともネタ中に演技力豊かに役になりきるため、漫才でありながらコントを観ているような独特の楽しさがあります。
当初はヤスの「分かりづらい変な設定が好き」という好みにより、かなり尖ったシュールなネタを演じていました。しかし持ち前のセンスと試行錯誤でネタを磨き上げ、現在では日常の一幕を切り取ったような題材に独自のひねりを加えるスタイルで幅広い観客を笑わせています。代表的なネタには、セレクトショップの店員と客のやりとりを題材にしたものや、ハンバーグ店を舞台にした漫才などがあり、身近なシチュエーションから想像の斜め上を行く展開で笑いを取るのが彼らの真骨頂です。ヤスの的確かつ癖のあるツッコミと、中野なかるてぃんの個性的なボケキャラクターが絶妙に噛み合い、一度見たらクセになる芸風と言えるでしょう。
話題になったエピソード
●新人賞レースでの快進撃
2023年はナイチンゲールダンスにとって飛躍の年となりました。年明け早々、日本テレビの恒例企画「おもしろ荘2023」で出演者に選ばれ、番組内のネタバトルで見事準優勝を獲得し注目を集めます。そして同年7月、フジテレビ系の新人賞レース「ツギクル芸人グランプリ2023」で初の決勝進出を果たすと、その勢いのまま優勝を勝ち取りました。優勝特典として賞金100万円と民放5局・合計10番組への出演権を獲得し、コンビ初のビッグタイトルに「やっと獲れた」と喜びを語りました。この優勝シーンは業界内でも大きく報じられ、一躍「次に来る」期待の芸人として存在感を示しました。
●M-1グランプリへの挑戦
漫才師である彼らのもう一つの挑戦の舞台が、言わずと知れた「M-1グランプリ」です。実はナイチンゲールダンスは周囲の芸人たちとは一線を画す戦略を取っていた時期がありました。周りの芸人が皆M-1に出場する中、「あえて自分たちは出ない方が逆に目立てるのでは」と考え、2018年大会から3年間もM-1出場を見送ったのです。しかしこの奇策は思うような成果に繋がらず、再び2021年大会から参加を再開します。復帰後は着実に勝ち上がり、2023年大会では念願の準決勝進出を果たしました。惜しくも決勝進出は逃したものの、敗者復活戦では全復活候補中3位という健闘を見せ、あと一歩まで決勝に迫ります。この結果により漫才師としての実力を改めて示すとともに、「M-1を敢えて休んでいた」という異色の経歴もクローズアップされ、ファンや業界関係者の間で話題となりました。
現在の活動状況と今後の展望
2024年以降、ナイチンゲールダンスはテレビやメディアでの露出が一段と増えています。東京・神保町よしもと漫才劇場の主要メンバーとして劇場ライブに精力的に出演しつつ、深夜番組やラジオパーソナリティへの起用など活躍の場を広げています。特に2024年7月からはテレビ朝日にて自身初の冠番組『ナイチン街レトロ』がスタートし、地上波でコンビ名を冠した番組を持つまでになりました。また、MBSラジオや文化放送の特番でパーソナリティを務めたり、配信番組で他分野の芸人とコラボトークを展開したりと、多方面で才能を発揮しています。こうしたメディア出演を通じて「おもしろ荘」準優勝や「ツギクル芸人GP」優勝で得た知名度を確かなものにしつつある印象です。
さらにコンビの公式YouTubeチャンネル『ナイチンゲールダンスチャンネル』にも注目です。2019年から定期的にネタ動画や企画動画を投稿しており、2025年現在でチャンネル登録者数は10万人を超えています。劇場やテレビで披露している漫才のショートVer.やオリジナル企画、生配信企画など、多彩なコンテンツでファン層を拡大中です。中野なかるてぃんの特技である「300個の一発ギャグ」披露や、ヤスの趣味であるゲーム・サッカー企画など、二人の個性を活かした動画も人気を博しています。SNS上でも「#ナイチンゲールダンス」のハッシュタグでネタ動画が拡散されたり、ファンとの交流が盛んなことから、お笑いライブだけでなくネット上でも存在感を示しています。
順調にキャリアを重ねるナイチンゲールダンスの今後にも期待が高まります。本人たちはインタビューで現在の芸人人生について「順調で楽しい」と語っており、充実した日々の中でさらに上を目指しているようです。直近ではM-1グランプリ決勝進出やさらなる冠番組の獲得など、次なる目標に向けた挑戦が続くことでしょう。持ち前のコンビ仲の良さと独創的な笑いで、これからもファンを楽しませてくれるに違いありません。その躍進ぶりから目が離せない、お笑いコンビ・ナイチンゲールダンスの今後の活躍にぜひ注目してください。
参考サイト
ナイチンゲールダンス、ツギクル芸人GP優勝で「やっと獲れた」王者の肩書き - ぴあエンタメ情報
ナイチンゲールダンス、なんとなくで始まった芸人人生は「順調で楽しい」〖大舞台で響かせたい〗 - QJWeb クイック・ジャパン ウェブ