ジェラードンとは?メンバーやネタの魅力、人気の理由と今後の展望

2/27/2025
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1. ジェラードンとは?

ジェラードンは、吉本興業に所属する日本のお笑いトリオです。2008年10月にNSC東京校12期生として結成され、高校の同級生だったアタック西本(西本武徳)と海野裕二のコンビに、ピン芸人だったかみちぃが加入して現在の3人組になりました。トリオ名の「ジェラードン」は、メンバーが敬愛するイングランドの元サッカー代表選手スティーヴン・ジェラードに由来しています。

メンバー紹介: ジェラードンのメンバーは3人。それぞれ役割特徴は次の通りです。まず海野裕二(うみの ゆうじ)はツッコミ担当で、チームのまとめ役的存在です。続いてアタック西本(あたっく にしもと、本名:西本武徳)とかみちぃの2人がボケ担当で、強烈なキャラクター芸を繰り広げます。西本と海野はいずれも愛知県名古屋市出身で高校時代からの仲間、かみちぃは宮崎県出身で独特の感性を持ち合わせています。このようにツッコミ1人+ボケ2人という布陣がジェラードンの基本構成です。

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2. ジェラードンの芸風と代表的なネタ

ジェラードンの芸風は主にコント(寸劇)です。一般的なお笑いトリオでは“大ボケ”と“中ボケ”に役割分担されることが多い中、ジェラードンの場合は2人の大ボケ(Wボケ)が存在する点が特徴的です。西本とかみちぃの2人が濃いキャラクターになりきってボケ倒し、それに対してツッコミ役の海野がキレのあるツッコミで2人を引き立てるスタイルです。ネタの題材は学生生活や地下アイドルの握手会など身近なシチュエーションが多いですが、そこに彼らならではの 奇想天外な設定クセになるフレーズ を盛り込んだコントを展開します。セリフをほとんど喋らない斬新なコントや、リズムネタで耳に残るフレーズを生み出すこともあり、バラエティ豊かな笑いを届けています。

代表的なネタ紹介:

  • 「握手会」ネタ(如月マロン) – ジェラードンで一番知られている鉄板コントです。かみちぃ扮する35歳地下アイドル「如月マロン」と、唯一の熱狂的ファンである「ごろうさん」(アタック西本)が繰り広げる握手会のやり取りを描いたもので、その独特すぎる世界観が大きな笑いを呼びました。このネタをTBSの深夜番組『有田ジェネレーション』で初披露したところ大反響を呼び、他の番組からも声が掛かるようになりYouTubeでの再生回数も急増したと言われています。あまりの人気ぶりに、“如月マロン”名義で劇中歌「イチゴのショートケーキ」をリリースし、そのミュージックビデオはジェラードン公式YouTubeチャンネルで700万回以上再生されるヒットとなりました。まさにジェラードンの代名詞ともいえるネタです。
  • 「サプライズ」ネタ – 新年恒例の若手ネタ番組『ぐるナイ!おもしろ荘』で披露した、誕生日サプライズを題材にしたコントです。予測不能な展開と西本の体当たりのボケがウケて、劇中のフレーズが視聴者の間で流行するほど話題になりました。ジェラードンの持つ意外性あるあるネタの巧みな融合が光る一本です。
  • その他の人気コント – 上記以外にも「満員電車」(満員の通勤電車でのコント)、「喫茶店」(喫茶店での奇妙なやり取り)、「懺悔」(懺悔室を舞台にしたネタ)、「転校生」(転校生を巡るコント)、「人見知り」(人見知りな人物が登場するコント)など、多彩なネタを持っています。こうしたコントの多くはジェラードンの公式YouTubeチャンネル「ジェラードンチャンネル」でも視聴可能です。実際、ジェラードンはYouTube上で毎週複数本の新作コント動画を定期的に公開しており、ネット上での露出も積極的に行っています(後述の人気の理由参照)。

  • 3. これまでの活動歴とメディア露出

    ジェラードンは結成以来、ライブ出演や賞レース挑戦を通じて着実に力を付けてきました。2017年には大きな飛躍を遂げており、7月に開催された若手登竜門ライブ「ファースト∞ブレイクスルーチャレンジ」で優勝してヨシモト∞ホールのランキング最上位クラスに昇格し、さらに同年11月にはタウンワーク主催のオーディションライブ『BAKE-MON』でも予選参加667組の頂点に立ち優勝を果たしています。これらの実績により、“次にブレイクするモンスター芸人”として一気に注目を浴びました。

    その後も各種お笑いコンテストに挑戦。キングオブコント(コント日本一決定戦)では 2021年大会で初の決勝進出 を果たし、披露順2番手で462点という高得点を叩き出しました(結果は5位)。また、M-1グランプリ(漫才日本一決定戦)にもコント漫才というスタイルで挑戦しており、2016年大会では3回戦進出の成績を収めています。近年はコントに専念しているためM-1への出場は控えていますが、コント師としての実力はコンテストで折り紙つきと言えるでしょう。

    テレビや配信メディアでの露出も増えてきました。上述した『有田ジェネレーション』や『ぐるナイ おもしろ荘』への出演でお茶の間にインパクトを残したほか、2022年11月には日本テレビ系『マツコ会議』に出演し、マツコ・デラックスが「ヘビロテ(ヘビーローテーション)で観ているトップ3に入る」とジェラードンを絶賛する場面もありました。この頃には彼らのYouTubeチャンネル登録者数もすでに90万人を超えており、テレビの影響力とSNS・YouTubeでの人気が相乗効果を生んで一気にブレイクしたのです。特にYouTubeはジェラードンにとって大きな武器で、毎週火・木・土・日の週4回ペースで新作コントをアップロードする精力的な更新頻度によってファン層を広げました。現在ではチャンネル登録者が150万人を超えるほどの人気ぶりで、ネット発のヒットネタも多く生まれています。例えば前述の如月マロンの楽曲MVなどはその代表例でしょう。

    ライブ活動に目を向けると、2018年に本拠地を東京・新宿の劇場(ルミネtheよしもと等)から埼玉・大宮の劇場へと移し、「大宮セブン」というユニットの一員として地域密着のライブを重ねてきました。大宮セブンには同期のジャングルポケットや後輩のマヂカルラブリー、すゑひろがりずなど実力派が名を連ねており、ジェラードンもその一角として切磋琢磨しています。単独ライブの開催実績もあり、2020年1月には東京・有楽町朝日ホールにてベストネタを集めた単独ライブ「ジェラベスト」を開催しました(この公演はDVD『ジェラベスト~とりあえず10本~』として映像化もされています)。こうしたライブで鍛えたネタを武器に、テレビ・配信・舞台と幅広い場で活躍してきたのがジェラードンのこれまでの歩みです。

    なお、2021年末以降はメンバーの海野が体調不良により活動を休止し、西本とかみちぃの2人で活動を続ける時期がありました。海野は2022年に一度復帰を果たしたものの体調が万全ではなく再び休養に入っており、2023年頃までは主にジェラードン(西本・かみちぃのコンビ)としてテレビや舞台に登場していました。それでもYouTube配信やライブ出演は途切れることなく、休養中の海野を含めた3人で話し合いながら活動を模索していたようです。2025年1月には海野が約3年ぶりに舞台復帰し、大宮でのライブで久々に3人揃ったコントを披露してファンを喜ばせました。その直後、海野に関する大きな発表がありましたが(次章で詳述)、ジェラードンは常に状況に応じて柔軟に活動を続けてきたと言えるでしょう。


    4. ジェラードンの人気の理由

    ジェラードンが近年ここまで人気を博した理由には、いくつかのポイントがあります。まず挙げられるのが、その独特な芸風の面白さです。ツッコミ1人・ボケ2人の“Wボケ”体制による破壊力抜群のコントは他に類を見ないもので、「ジェラードンのコントはとにかく面白い!」という声がSNS上でも多く聞かれます。実際、TwitterやInstagram、TikTokなどではジェラードンのコント動画の切り抜きが度々バズっており、「#ジェラードン面白い」のようなハッシュタグとともに拡散されています。ショート動画で初めてジェラードンを知り、「サムネ(サムネイル画像)からして面白いし本編も期待を裏切らない」といった反応をするファンも増えています。YouTubeで公開されているフルバージョンのコントを観てさらにハマるという人も多く、ネット発で人気が広がった代表的なお笑い芸人と言えるでしょう。

    また、著名人や同業の芸人からの支持も人気を後押ししています。前述のようにマツコ・デラックスがテレビ番組でジェラードンを絶賛したことは大きな話題となりましたし、お笑い第7世代を中心に他の芸人たちからもジェラードンの名前が頻繁に挙がります。実力派トリオ・ネルソンズやニューヨークなどとはYouTube企画でコラボする仲で、千原ジュニアといった大御所芸人とも動画で共演を果たしています。こうした他芸人との絡みから生まれる相乗効果で「ジェラードンって面白いよね」と口コミが広がり、業界内外から注目を集めているのです。特に同期(NSC東京12期)には渡辺直美やジャングルポケットなど人気者が揃っており、彼らとは良きライバル兼仲間として刺激し合う関係です。ジャングルポケット斉藤慎二さんがジェラードンのネタを評価しているエピソードや、先輩芸人のナインティナイン岡村隆史さんがラジオでジェラードンに言及したこともあり、同業からも「ジェラードンは面白い」というお墨付きを得ています。

    さらに、お笑い好き層を魅了するコントの作り込みも人気の理由です。ジェラードン本人たちは、ダブルボケを擁するトリオの先輩であるネプチューンに憧れていると公言しており、一方で東京03のように会話劇で伏線回収するスマートなコントを目指していた過去もあります。つまり、王道のしゃべくり漫才的な笑いからコント職人の巧みさまで、いいとこ取りを狙った笑いを追求しているのです。実際ジェラードンのネタを見ると、勢い任せの笑いだけでなく細かな演技や台詞回し、設定の練り込みが光るものも多く、笑いマニアから「芸が細かい」「演技力が高い」と評価される点も魅力でしょう。こうした芸の幅広さ・奥深さがあるからこそ、SNSでバズる表面的な面白さだけでなくリピーターとなる熱狂的ファンが付いているのだと考えられます。

    総じて、ジェラードンの人気の理由は「唯一無二のコントがとにかく面白い」ことに尽きます。ネットでもテレビでもライブでも、その笑いは多くの人を引き込み、「ジェラードンのネタはハズレがない」と言われるほど安定感があります。キャッチーなキャラクターと確かな実力を兼ね備えたジェラードンは、お笑いファンから愛される存在となっているのです。


    5. 今後の展望と期待

    2025年2月、ジェラードンから大きな発表がありました。ツッコミの海野裕二が体調改善に専念するためグループを離脱し、吉本興業とのマネジメント契約を終了することが正式に発表されたのです。海野はこれまでも度々休養と復帰を繰り返していましたが、メンバー間で話し合った結果、本人の申し出により退所・脱退という結論に至りました。この発表に伴い、ジェラードンは今後アタック西本とかみちぃの2人でコンビとして活動を継続していくことも明らかにされています。突然の報告に驚いたファンも多かったものの、実は前述の通りここ数年は海野不在で2人で活動してきた経緯もあり、「これからもジェラードン(西本&かみちぃ)を応援する」と温かく受け止める声が大半を占めました。西本とかみちぃも公式X(旧Twitter)で「ジェラードンはコンビになりますが、今後とも是非見届けて頂けると幸いです」「こっからです!」と前向きなコメントを発表しており、海野への感謝とともに新生ジェラードンとして再スタートを切る意気込みを示しています。

    では、コンビとなったジェラードンのこれからにはどんな展望や可能性があるのでしょうか。まず注目なのは、引き続き精力的に行われるであろうYouTubeやライブでの新ネタ発信です。西本とかみちぃの2人は海野が休養中も途切れることなくコント動画を作り続けてきたため、コンビになってからもその創作意欲は変わりません。むしろツッコミ不在の状況で磨かれた2人の掛け合いは、新たな笑いの化学反応を生む可能性があります。実際、2025年にはジェラードンとかつてトリオとして競い合ったネルソンズとの合同全国ツアー「ジェネレーソンズ全国ツアー2025」を開催予定で、史上最大規模の全8都市ツアーに挑むと発表されています。コンビとなっても勢いは衰えるどころか、さらに活動の幅を広げていこうという姿勢が感じられます。

    お笑い賞レースへの再挑戦にも期待が寄せられます。トリオ時代に果たせなかったキングオブコント優勝を目指し、コンビとして再チャレンジする可能性も十分にあるでしょう(キングオブコントはコンビでも出場可)。また、西本・かみちぃの2人は元々漫才もできる器用さがありますから、M-1グランプリへの挑戦という新たな目標が生まれるかもしれません。実際、ジェラードンは以前から「色々なネタ番組に出たい」「同期のジャングルポケットに追いつきたい」と語っており、テレビのゴールデン進出や全国区の知名度向上にも意欲を見せています。かみちぃは「ジェラードンという名前を聞いたら誰もが分かる存在になりたい」とも述べており、これからはコンビとしてその目標に向かっていくことでしょう。

    ファンが何より期待するのは、ジェラードンならではの爆笑コントが今後も見られることです。たとえ形が変わっても、これまで培ってきた笑いのエッセンスは不変です。アタック西本の並外れた行動力とかみちぃのユニークな発想力が掛け合わされば、また新たな名作ネタが誕生するに違いありません。実際、西本は過去に「もっと面白くなりたい」という一心で自ら角刈り頭にイメチェンするなど身体を張った努力をしており、笑いに懸ける情熱は人一倍です。そうしたストイックさとクリエイティブさを兼ね備えた2人がコンビとして歩むこれからの道は、お笑い界でも注目を集めるでしょう。

    最後に、ジェラードンへの期待を込めて言えば――これまで彼らが見せてくれた“ジェラードン流コント”は進化し続けるはずです。トリオからコンビへ転じることで生まれる新境地の笑いにも期待が高まりますし、SNS世代を代表するコント師としてさらに大きな舞台へ羽ばたいてくれることでしょう。今後もジェラードン(ジェラードンネタ、ジェラードンコント)の活躍から目が離せません。ファンとしては、テレビでコンビとしての漫才や新キャラクターコントが見られる日を楽しみにしながら、これからも変わらず「ジェラードン、めちゃ面白い!」と声援を送りたいと思います。


    参考サイト

  • BAKE-MON優勝芸人『ジェラードン』超特集! プロフィール、経歴、同期芸人、代表的なネタまで一挙公開!│#タウンワークマガジン
  • ジェラードンのYouTubeチャンネルを応援しよう! - neworder inc.
  • ジェラードン「握手会」【フルver】【公式】 - YouTube
  • ジェラードンの代表コント「握手会」から生まれた「如月マロン」が3年ぶりに新曲リリース決定!さらに7/17(水)にファンミーティング、7/21(日)リリースパーティーが開催決定! | 吉本興業株式会社のプレスリリース
  • 吉本興業がジェラードン・海野裕二とのマネジメント契約終了を発表 | FANY Magazine
  • ジェラードン・かみちぃ&アタック西本、海野裕二脱退を報告「普通の友達に戻ります」 今後はコンビで活動「こっからです」(2025年2月7日)|BIGLOBEニュース
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