【2025年注目】エバースの結成秘話からネタの魅力、評価と今後まで徹底紹介
エバースとは?
エバースは、吉本興業東京所属の漫才コンビです。2015年に東京NSC21期生として出会いアマチュア活動を始め、2016年4月に正式に結成しました。コンビ名「エバース」は野球用語に由来しており、バントの構えからバットを引いて投球を見送る動作のことを指します。野球好きの2人らしいユニークな命名で、共通の趣味である野球への思いが込められています。実際、2人とも学生時代は野球に打ち込んでおり、それがコンビの強い絆とネタ作りにも活かされています。現在は東京・神保町よしもと漫才劇場を拠点にライブを重ね、その独特なしゃべくり漫才スタイルで急速に注目度を上げています。2024年にはNHK新人お笑い大賞で大賞を受賞し、『M-1グランプリ2024』でも初の決勝進出(第4位)を果たすなど、今もっとも勢いのある若手芸人の一組です。
メンバー紹介
佐々木 隆史(ささき たかふみ) – ボケ担当
1992年11月6日生まれ、宮城県登米市出身。身長166cm。趣味は野球やバイク、三国志系ゲームなど多彩で、特技はセーフティーバントという筋金入りの野球好きです。高校時代は名門・古川学園高校野球部の主将を務め、エース投手だった菊池雄星選手と対戦した経験もあるほどの実力の持ち主でした。大学まで野球一筋でスポーツ推薦で進学しましたが、卒業後にお笑いの道に進むことを決意し東京NSCに入学しています。エバースではボケ及びネタ作りを担当し、独特の発想力でコンビの笑いを牽引しています。台本を書かずに口頭でネタ合わせをするスタイルで、自然な会話の流れを生み出すアイデアマンです。日常の何気ない出来事を斬新な視点で切り取るシュールなボケが持ち味で、その発想力は「天才的」と評価されることもあります。2人の漫才の中で野球用語やスポーツの話題が登場することも多く、佐々木さんのバックボーンが笑いのエッセンスになっています。なお、コンビのYouTubeやSNS告知、ライブ準備まであらゆる業務を一手に引き受ける縁の下の力持ちでもあり、その貢献度の高さから賞レース賞金の配分を「19対1」にしていると自らネタにするほどです。
町田 和樹(まちだ かずき) – ツッコミ担当
1992年4月24日生まれ、神奈川県大和市出身。身長182cm。趣味はお酒を嗜むことなどで、特技は早食いという豪快さも持ち合わせています。高校時代に神奈川県立市ケ尾高校を中退し、その後お笑いの世界を志してNSCに入校しました。幼い頃からお笑い好きで、特に人気番組『アメトーーク!』を観て育ったエピソードもあるそうです(同期の芸人たちによる証言)。エバースではツッコミを担当。佐々木さんのボケを冷静沈着に拾い上げて的確に突っ込むスタイルで、コンビの暴走しがちな会話に絶妙なブレーキをかけます。豊富な知識とクレバーさに定評があり、そのインテリジェンスが漫才の説得力を高めています。生物や社会ネタに強く、動物ネタの漫才では豆知識を織り交ぜた巧みなツッコミで笑いを誘いました。プライベートではかなりの照れ屋とのことで、「ファンに手を出さない自信がない」というユニークな理由から一切SNSをやっていないことも知られています(健全な匿名アカウントは所持しているとのこと)。その徹底した自己管理ぶりも含めて、朴訥とした人柄と鋭いツッコミのギャップが魅力の芸人です。
ネタの特徴
エバースのネタは漫才一本勝負。いわゆるコント(寸劇)は行わず、マイクの前で2人がしゃべくり倒す王道スタイルを貫いています。佐々木さんが次々と繰り出すシュールでハチャメチャなボケに対し、町田さんが淡々と冷静にツッコむ掛け合いはテンポ抜群で、「正統派しゃべくり漫才」の進化系とも言えるでしょう。漫才は日常の雑談の延長線上で始まり、気づけば独特の世界観に連れていかれる展開が多く、その意外性が笑いを生んでいます。ネタ作りは主に佐々木さんが担当しており、彼が思いついたアイデアを台本に起こさず口頭で町田さんに伝えて形にしていくという独自の手法をとっています。この即興性のあるアプローチのおかげで、会話に硬さがなく自然体で進むのが特徴です。題材は身近な日常ネタから社会問題風刺まで幅広く、「最近気づいたこと」「身の回りの不思議な話」など共感しやすいテーマを入り口にしつつ、最後は想像の斜め上を行くオチで観客を驚かせます。一本の漫才の中にいくつか“章”を作り、それぞれに笑いどころを用意する構成をとるなど、緻密なネタ運びも光ります。
代表的なネタとしては、「動物園」「タバコ」「ドッペルゲンガー」「野球肘(やきゅうひじ)」「キャバクラ講座」などがあります。例えば「動物園」の漫才では、動物園での客と飼育員のやり取りや動物たちのキャラクターをコミカルに描き、大爆笑をさらいました(このネタは2024年のNHK新人お笑い大賞決勝でも披露されています)。また「タバコ」のネタでは、物事をロジカルに考えすぎるあまりおかしな結論に至る展開が評判で、ファンから「まるで落語のように巧みな構成」と称賛されました。エバースの漫才は細かな演技力にも定評があり、言葉のやり取りだけで情景が浮かぶような表現力があります。二人ともコント演技に照れてニヤけてしまうためコントは苦手だそうですが、その分トークだけで笑いを取ることに徹しており、この男臭くて無骨な漫才スタイルが逆に新鮮と受け止められています。事実、2024年M-1決勝での登場時には「雑談ファンタジスタ(雑談の名手)」とのキャッチコピーで紹介され、観客を飽きさせない巧みな話芸を見せつけました。月に5~6本もの新ネタを生み出す量産体制で常にネタを磨いており、そのストイックな姿勢が高品質な笑いにつながっています。まさに“しゃべくり漫才の次期エース”との呼び声に相応しい独自のネタ世界を築いていると言えるでしょう。
活動状況
結成以来、エバースは主戦場の劇場ライブで実力を蓄えつつ、数々の賞レースに挑戦してきました。M-1グランプリには2015年の初挑戦から毎年欠かさず出場し、徐々に成績を伸ばしていきます。2019年大会で初の3回戦進出を果たし、この頃から劇場内で「実力者がいる」と評価が高まり始めました。2022年大会では準々決勝まで勝ち上がり、翌2023年には念願の準決勝進出。惜しくも敗者復活戦で決勝進出は逃したものの、その舞台で見せた漫才は審査員や同業芸人から大きな反響を呼び、ぺこぱの松陰寺太勇や放送作家の佐久間宣行など各方面から絶賛される爪痕を残しています。そしてついに2024年、結成9年目にしてM-1グランプリ決勝の切符をつかみました。決勝ではファーストラウンドで高得点を叩き出し、僅か1点差で最終3組には残れなかったものの堂々の4位という成績を収めます。敗者復活を経ずにストレートで決勝進出した実力と安定感は、大会後に多くの視聴者から「実質優勝候補」と評価されました。紹介VTRで「雑談ファンタジスタ」と称されたように、雑談漫才の極意を見せつけ強烈な印象を残した大会となりました。
さらに、M-1以外の賞レースでも目覚ましい活躍を見せています。NHK新人お笑い大賞では2024年に大賞(グランプリ)を獲得し、これは「スイミングスクール」以来の快挙と報じられました。同年のABCお笑いグランプリやフジテレビのツギクル芸人グランプリでも決勝に進出し、結果こそ優勝は逃したものの上位入賞を果たしています。実は2024年だけで主要なお笑いコンテストの決勝に5大会も進出しており、各大会ごとに新ネタを用意しなければならない忙しさに「ネタの消費が激しすぎて大変!」と嬉しい悲鳴を上げていたとか。それでも次々と新作を投入できるのは、それだけ引き出しが多く実力が安定している証と言えるでしょう。2025年には第10回上方漫才協会大賞・文芸部門賞を受賞し、関西の漫才界からもその実力を認められました。まさに東京・大阪問わず評価される実力派コンビへと成長しています。
劇場での躍進に伴い、テレビやラジオへの出演も増えてきました。地上波テレビには2022年末放送のフジテレビ『ネタパレ』で初登場。その後も日本テレビの新人ネタ番組『金のツカミ』(2024年4月)に出演したほか、テレビ朝日のお笑い番組『ナイチン街レトロ』には2024年10月から数回にわたりゲスト出演し、その個性的な漫才を披露しています。そしてM-1で脚光を浴びた直後の2025年1月には、テレビ朝日の深夜バラエティ枠「バラバラ大作戦」にて自身初の冠番組『エバースの知らぬが冠』が放送されました。この番組はエバースの2人が様々なシチュエーションでドッキリ企画に挑戦する内容で、「町田さんが知らぬ間に番組が進行し、知らぬ間に終わっていた!」という斬新なコンセプトが話題に。地上波初の冠番組を持つまでになったのは、彼らの躍進ぶりを象徴する出来事です。またCS放送の映画・チャンネルNECOでは、90分特番『エバース漫才記』が企画され、2人が劇場を飛び出して様々な体験取材を行い新作漫才を作るドキュメンタリー風の内容が放送されました。この番組内では「東京しゃべくり漫才の次期エース」としてエバースが紹介され、その劇場での圧倒的な存在感から「劇場番長」とまで称されています。
さらにラジオや配信媒体でも活躍中です。J-WAVEのラジオ番組『GURU GURU!』(グルグル)では2024年10月よりレギュラーコーナーを担当し、軽妙なトークを披露しています。YouTubeでは公式チャンネル「エバースチャンネル」を運営しており、2025年1月時点で登録者数10.9万人を突破。ライブで披露した漫才やオリジナル企画動画を精力的にアップし、ネット上でもファン層を拡大しています。その他にも、AKB48の公式YouTube番組でMCを務めたり、音声配信サービスGERAで特番番組を持つなど、メディアを問わずマルチに活動の場を広げています。劇場ライブに加え、テレビ・ラジオ・ネットと縦横無尽の活躍で、「どんな場所、どんな人でも笑わせられるオールラウンド漫才師」になりつつあると言えるでしょう。
ファンの声・評価
独創的なしゃべくり漫才でブレイク中のエバースには、一般お笑いファンや業界関係者から賞賛の声が相次いでいます。SNS上でも「#エバース」などのハッシュタグで感想が飛び交い、その評価は非常に高いです。例えばX(旧Twitter)では、2024年のM-1出場ネタに対し「ありきたりな入口からとんでもない所まで連れてってくれる漫才だった」と驚きをもって称賛する声や、「すごいすごいすごいよこのコンビ、面白いだけじゃなくて唸らされっぱなしだよ」と圧倒的な面白さに感嘆する投稿が見られました。また「何回見ても面白い。ずっと笑いの濃度が濃い」と、そのネタの密度の濃さを評価するファンや、「相変わらず0の話題を1に広げる漫才うますぎる。一生聴いてられる」と雑談から爆笑を生む話芸に中毒性すら感じるという声もあります。エバースの漫才スタイルについても「至高のしゃべくり漫才。ストーリー性無視のボケ詰め合わせコント漫才よりも、こういうスタイルがもっと評価されるべき」といった意見が寄せられ、純粋なしゃべくりで勝負する彼らの芸に共感と高評価が集まっています。「ただシステム説明して算数してるだけなのに何でこんな面白いんだ(笑)」と、その発想力に驚く声もあり、日常の何気ない題材をここまで面白くできる技量にファンはすっかり魅了されているようです。
同業の芸人からの評価も高く、先輩芸人の間でも「エバースは本当に面白い」「発想が天才的」といった声が上がっています。実際、2023年のM-1準決勝で敗退した際には審査員や芸人仲間から惜しむ声が相次ぎ、ぺこぱの松陰寺太勇やテレビプロデューサーの佐久間宣行もエバースの漫才を大絶賛しました。彼らの実力はプロの目から見ても折り紙付きであり、「順位以上のインパクトを残した」と評されています。また、一部ではエバースの熱狂的ファンの存在も話題です。2025年放送のバラエティ番組で芸人・岡野陽一さんが「最近の若手芸人は先輩が優しすぎる。それはエバースやダウ90000の後ろに熱烈なファンが見えるから、叩かれるのが怖いのでは」と分析し、エバースの人気ぶりに言及する一幕もありました。それに対し佐々木さんが「じゃあSNSやめればいいじゃないですか」と即答し笑いを取る場面もありましたが、先輩芸人が一目置くほど熱心なファン層を獲得していることは間違いありません。劇場でも彼ら目当てに訪れるファンは多く、ライブは常に盛況。YouTubeのコメント欄でも「待ってました!」と新作ネタを心待ちにする声が多数見受けられます。こうしたファンからの厚い支持と期待こそ、エバースがさらなる飛躍を遂げる原動力になっていると言えるでしょう。
今後の展望
着実にキャリアを積み重ね、2024年に大ブレイクを果たしたエバース。勢いに乗る二人の今後には、お笑いファンのみならず業界からも大きな期待が寄せられています。まず目指すはやはりM-1グランプリ優勝でしょう。初の決勝進出で爪痕を残したことで自信もついたはずで、2025年大会以降のリベンジに燃えているに違いありません。本人たちもインタビューで「来年は決勝の舞台でもっと爪痕を残したい」「優勝を狙いたい」と意気込んでいるとのこと。エバースの持ち味であるしゃべくり漫才は今の漫才シーンでも独特のポジションを占めており、そのスタイルを武器に次世代の王者を狙える存在です。実際、彼らは専門誌やメディアで「東京しゃべくり漫才の次期エース」と称されており、将来の漫才界を背負って立つ存在になると目されています。
また、テレビ・ラジオへの露出が増えたことで全国区の知名度も急上昇中です。2025年には地上波初冠番組を任されるなど飛躍の年となりましたが、今後はさらにレギュラー番組を持つ可能性もあります。バラエティ番組でのトーク力や対応力も評価され始めており、「オールラウンド漫才師」として劇場外のフィールドでも存在感を発揮しています。将来的には情報番組のコメンテーターや演技仕事など、新たなジャンルへの進出も期待できるでしょう。本人たちは「まずは漫才一本で極めたい」と語っていますが、その漫才力があればどのフィールドでも活躍できるはずです。
加えて、ライブシーンでは引き続き神保町よしもと漫才劇場の看板コンビとして君臨し続けるでしょう。培ったネタの量と質は若手随一で、定期ライブや全国ツアーを開催すれば即完売間違いなしと言われています。熱心なファンも多いため、グッズ展開やイベント出演などでさらに人気を盤石なものにしていくことでしょう。2025年初頭には上方漫才協会大賞の文芸部門賞を受賞し大阪にも名を轟かせましたが、東京・大阪双方で評価される稀有な存在として今後ますます重宝されるはずです。業界内では「エバースは間違いなく今年以降の賞レースでも台風の目になる」「将来のテレビスター」といった声も上がっており、その将来性は疑いようがありません。
まとめ:エバースは結成から約10年、下積みを経て花開いた実力派漫才コンビです。野球に由来するコンビ名どおり、息の合ったバッテリーのような掛け合いで見る者を魅了してきました。個性溢れる佐々木さんのボケと町田さんのツッコミが生み出す笑いは唯一無二で、劇場でもテレビでも大人気となりつつあります。これまで培った経験値とファンの後押しを糧に、さらなる高み—例えばM-1制覇や全国区のお茶の間人気獲得—に向かって突き進んでいくことでしょう。その独特な漫才スタイルはお笑い界に新風を吹かせ、次世代のスタンダードになる可能性すら感じさせます。一般のお笑いファンにとっても、エバースの今後の活躍から目が離せません。今まさにスターダムに駆け上がろうとしているエバース、これからもその快進撃と新たな笑いに大いに期待しましょう!